高性能AE減水剤の歴史

高性能AE減水剤の歴史について調べてみました。

高性能AE減水剤が販売された年は1987年

高性能AE減水剤が販売されたのは1987年のようです。高い減水性能とスランプ保持性能を有するコンクリート用混和剤です。コンクリートの高強度化・高流動化(自己充填性)を目的に、従来のAE減水剤を上回る高い減水性能とスランプ保持性能を求めて誕生しました。特に、ポリカルボン酸系の開発により、ポンプ圧送性や施工性の向上、乾燥収縮低減など、高品質なコンクリート構造物を効率的に建設する背景から普及しました。

AE減水剤との違い

AE減水剤と高性能AE減水剤の主な違いは、減水率(水を減らす能力)とスランプ(流動性)の保持性能です。高性能AE減水剤は、通常のAE減水剤よりも高い減水率(18%以上)を持ち、高強度コンクリートや高流動コンクリートの製造に適しています。

主な違いのまとめ
特徴 AE減水剤 高性能AE減水剤
減水率 10%以上 18%以上(大幅に高い)
スランプ保持性 一般的 良好(長時間流動性を維持)
主な用途 普通コンクリート、舗装 高強度・高流動コンクリート
価格 安価 高価

 

使い分けの基準
  • 通常、強度が必要ない箇所: AE減水剤(コスト重視)。
  • 高強度、高耐久、またはコンクリートを遠くに運ぶ(スランプ保持が必要な)場合:高性能AE減水剤。
高性能AE減水剤は、ポリカルボン酸系が主流で、スランプロスが少ないことが大きな利点です。

まとめ

・高性能AE減水剤が販売された年は1987年
・開発の目的はコンクリートの高強度化・高流動化
・高性能AE減水剤の特徴は、高い減水性能とスランプ保持性能
・高性能AE減水剤は、ポリカルボン酸系が主流で、スランプロスが少ない
 
以上です。ご覧いただき、ありがとうございました。

薬液注入工法とは?地盤改良工法について解説しました

薬液注入工法とは「任意に固化時間を調節できる注入材料を(薬液)」を「地中に設置した注入管を通して地盤中に圧入し」「止水や地盤強化」を図る地盤改良工法です。

地盤の浸水性を低下させ、粘着力の付与によって一体化したサンドゲル(注入材を砂に浸透させ硬化させた固結物)を形成させます。それにより地盤の崩壊や、湧水を防止することができます。

使用例としては、地下工事等において工事の安全を確保するような工事が想定されます。

薬液注入工法の特徴

薬液注入工法の特徴として以下の点が挙げられます。

  • 程よい固さに固まるので掘削の支障にならない
  • 機械設備が小型なので、狭い場所でも施工可能
  • 小さなパイプのみでよい(地中設置管)
  • 360°どのような方向にも自由に施工できる
  • 産業廃棄物が非常に少なく環境にもやさしい
  • 工法・材料の種類が多いので、地盤条件などでの使い分けが容易
  • 振動・騒音が少なく、ほとんどの土質で実績がある

薬液注入工法の種類一覧

  • 二重管ストレーナ工法(単相式・複相式)
  • ダブルパッカ工法
  • その他

二重管ストレーナ工法

二重管ストレーナ工法には単相式と複相式の注入方式があり、単相式が地盤強化、複相式が透水性の減少を主な目的としています

Φ40.5mmの二重管ボーリングロッドで所定の深度まで削孔した後、単相式は瞬結性薬液を注入し地盤強化や空洞充填を図ります。

複相式はまず地盤の1次処理として瞬結性薬液を注入し、注入管周囲のシール・粗詰めを行った後、続いて2次処理として緩結性薬液を注入することで、土粒子間隙への均質な浸透を図り、地盤を一体固結化して止水します。

ダブルパッカ工法

ダブルパッカ工法は、地盤内に注入外管を設置完了後、最初に地盤の層境や大きな空隙を埋めるための注入を行います(1次注入)。続いて土粒子の間隙に浸透するように数分から数時間という長いゲルタイムを持つ溶液型の薬液を注入する(2次注入)ことで地盤を一体固結させ透水性の減少と強度増加を図る工法です。

その他の工法

薬液注入工法には二重管ストレーナ工法やダブルパッカ工法の他にも、単管工法やエキスパッカ工法(急速浸透注入工法)、動的注入工法などの工法があります。

まとめ

今回は薬液注入工法について解説してきました。

薬液注入工法とは、凝固する性質を有する化学薬品(薬液)を地盤中に所定の箇所に注入管を通じて注入し、地盤の止水性または強度を増大させることを目的とする工法です。

浸透固化した薬液により、地盤の粘着力が増加し、透水係数が減少する事で、地盤を強化させ透水性が高まります。

主な工法としては二重管ストレーナ工法、ダブルパッカ工法などがあります。

今回の記事は以上になります。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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水中不分離性コンクリートとは?

水中不分離性コンクリートとは、高性能減水材や水中不分離性混和材など、特殊な混和剤を加えて材料分離抵抗性を高め、水中でも材料がバラバラになりにくいコンクリートのことを指します。

コンクリートは粒径、粒度、密度が異なり、水で洗われやすい材料で構成されていて、水中に送り込まれる過程、あるいは水中下で周囲に広がる過程で分離しやすいという欠点がありますが、水中不分離性コンクリートでは混和剤により材料分離抵抗性が高められています。

水中不分離性コンクリート打設状況(三井化学産資株式会社HP)

水中不分離性コンクリートの特徴

水中不分離性コンクリートは粘性が高いため、水中落下させても良好なコンクリートの打設ができます。

水中不分離性コンクリートは分離が少ないことから、水質汚濁がほとんど生じず、工事による魚介類への悪影響が少ないというメリットがあります。

また、セルフレベリング性に優れ、自重だけで細かな配筋部にも充填します。

セルフレベリングとは、流し込むだけで均一なレベルを形成する性質(自己水平性)をもつ素材を活用したコンクリート床工事のことです。 コンクリート床の下地調整材にはモルタルが用いられることが多いのですが、職人の熟練度によって平滑さにはばらつきが生じるのが難点です。

水中不分離性コンクリートの施工事例

港湾工事、海洋開発、橋梁工事、河川・ダム工事、道路工事等、さまざまな構造物の水中構造物の構築に用いられています。

水中不分離コンクリートの施工方法

水中不分離性コンクリートは一般のコンクリート設備で製造します。水中不分離性混和剤の添加は、プラント添加と現場添加があり、施工条件に応じて選択できます。

打設については、従来の水中トレミー工法、コンクリートポンプ工法などがあります。

施工上の注意点として、水中不分離性コンクリートは、粘性が大きく、通常のコンクリートの2~3倍の圧送負荷があるため、強制練りミキサを用いるのが原則です。また、練り混ぜ量はミキサの公称容量の80%以下が標準とされています。

また、打ち込み条件に関しては原則として、①静水中、②水中落下高さ50cm以下、③水中流動距離は5m以下とされています。

まとめ

水中不分離性コンクリートについて解説してきました。コンクリートは水中で打設すると材料分離しやすい性質があるため、混和剤を添加することでこれを改善したコンクリートです。

施工事例としては海洋工事や河川工事等、さまざまな場所において施工されています。

施工については、トレミー工法や、コンクリートポンプ工法などがあります。注意点として、練り混ぜ、圧送の際はコンクリートの粘性が高いこと、打ち込みについては ①静水中、②水中落下高さ50cm以下、③水中流動距離は5m以下とされていることに注意が必要です。

今回の記事は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。

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高圧噴射撹拌工法とは?工法の概要について解説しました

高圧噴射撹拌工法は、地盤改良工法の一種で、地中で液体の固化材料等を高速で噴射し、土と混合撹拌して固結体を造成する工法です。

超高圧硬化材+空気を二重管ロッドの先端に装着したモニターから噴射させ、回転・引き上げすることにより地盤に1000mm~2000mmの円柱状の改良体を造成します。

高圧噴射撹拌工法は、道路、鉄道、堤防などの盛土の安定化、構造物などの基礎支持力の確保、掘削時のヒービング防止に用いられる工法です。

高圧噴射撹拌工法の施工フロー

1.杭芯セット
施工機を移動し、所定の打設位置に合わせます。

2.掘削開始
先端翼を回転させて掘削を開始します。

3.引き抜きセメントミルク注入開始
所定深度に達したら先端処理を行い、引き抜きと同時にセメントミルクを撹拌注入していき、所定量のセメントミルクを注入し、撹拌混合しながら先端翼を引き抜きます。

4.打設完了
杭頭部を入念に行い、完了。

高圧噴射撹拌工法の施工フロー(JSG工法_ライト工業株式会社HP)

高圧噴射撹拌工法のメリット

高圧噴射撹拌工法のメリットとして、以下の点が挙げられます。

  • 25m以浅の比較的ゆるい地盤に適しています。
  • 施工機械・プラント設備がコンパクトです。
  • 小さな削孔径で、大きな改良径が確保できます。
  • 密着性に優れた改良が可能です。

高圧噴射撹拌工法のデメリット

一方で高圧噴射撹拌工法のデメリットとして、以下の点が挙げられます。

  • 改良体の圧縮強度の確認が28日後になるため、手戻りになる可能性があります。
  • 撹拌のムラがあった場合、改良箇所が非連続になります。
  • 改良体の径の確認方法があいまいになる可能性があります。

こうした注意点もあるため、施工する際はこうした点に注意して品質管理を行う必要があります。

まとめ

高圧噴射撹拌工法について解説してきました。高圧噴射撹拌工法は地盤改良工法の一種で、地中で液体の固化材料等を高速で噴射し、土と混合撹拌して固結体を造成する工法です。

コンパクトな施工機械で、大口径の改良体を得られるというメリットがありますが、デメリットもあるため、施工上の品質管理において注意が必要です。

今回の記事は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。

柱状改良工法とは?深層地盤改良工法について解説しました

柱状改良工法とは、セメント系固化材をスラリー状にして、地盤に注入しながら機械で混合撹拌することで、軟弱土を柱状固化して地盤強化を図る工法です。

撹拌機の画像(サムシング株式会社HP)

柱状改良工法は、住宅などの小規模建築物から、中層マンションや工場などの中規模建築物まで適用できる、もっとも一般的な地盤改良工法です。

柱状改良工法の特徴

2~8m程度までの軟弱地盤を対象とし、直径0.4m~1.2mの円柱状の改良杭を基礎下に打設し、建物荷重を支持する地盤改良工法です。7~8mまでの深度では他工法よりも低コストとなりますが、最大で12mまで改良することができます。

施工時の騒音や振動が小さく、小口径鋼管杭工法に比べると費用が安い点がメリットです。有機質の多い地盤では固化が難しい点がデメリットです。

施工機械は小型から大型まであるため、さまざまな現場状況に対応可能ですが、4m以下の狭小地では施工ができません。

もっとも一般的な工法なので、多くの地盤業者で取扱われていますが、シンプルな工法であるがゆえに施工業者の経験値や、技術の差が出やすく、沈下事故発生率が高い工法でもあります。

深層地盤改良工法とは

深層地盤改良工法で一般的なものとして、以下のものがあります。

  • 柱状改良工法
  • 小口径鋼管杭工法

小口径鋼管杭工法は地中に鋼製の杭を打ち込む工法で、軟弱地盤の深度に応じて鋼管を溶接して繋げていきます。地盤上に重量のある構造物を築く際に向いており、柱状改良工法より小型の重機で施工できます。費用が高いこと・施工時の騒音や振動が大きいこと・支持層がないと施工できないことがデメリットです。

小口径鋼管杭工法(マイクロパイル) 鉱研工業株式会社HP

まとめ

柱状改良工法および、深層地盤改良工法について解説してきました。 柱状改良工法とは、セメント系固化材をスラリー状にして、地盤に注入しながら機械で混合撹拌することで、軟弱土を柱状固化して地盤強化を図る工法です。

深層地盤改良工法には、柱状改良工法と小口径鋼管杭工法があり、 小口径鋼管杭工法は、地盤上に重量のある構造物を築く際に向いており、柱状改良工法より小型の重機で施工できます。費用が高いこと・施工時の騒音や振動が大きいこと・支持層がないと施工できないことがデメリットです。

今回の記事は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。

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WILL工法とは?中層混合処理工法について解説しました

バックホウタイプベースマシンの先端に取り付けた特殊な攪拌翼によりスラリー状の固化材や改良材を注入しながら、固化材と原位置土を強制的に攪拌混合し、安定した改良体を形成する工法です。

撹拌機(WILL工法協会HP)

軟弱な粘性土地盤はもとより、N値30を超える締まった砂質土地盤・砂礫地盤にも対応可能な工法です。また、ベースマシンの選定により、改良深さ13m程度までの中層改良に対応できます。

中層混合処理工法とは

中層混合処理工法とは、粘性土や砂質土などの軟弱地盤を安定した状態にするための軟弱地盤処理工で、表層混合処理工と深層混合処理工の中間に位置し、セメント系のスラリーと原位置土を機械攪拌することで地盤を固結する工法です。

表層混合処理工法は軟弱地盤の範囲があまり深くない(GL-2mまで)場合に採用される工法です。一般的にバックホウを用いて施工されるため、狭小地でも施工でき、さまざまな土質・地盤に適用できます。地盤状況・攪拌状況を目視で確認できる為、作業効率が高く、工期も短くなり、地盤改良の費用を抑えることができます。

深層混合処理工法は、固化材(セメント系スラリー)を地盤に注入し、土壌と撹拌することによりソイルセメントコラムを造成するセメント系深層混合地盤改良工法です。
撹拌翼(枠型複合相対撹拌翼)の先端および側面より吐出された固化材は、様々な土壌と 効果的に混錬・撹拌されることで優れた品質を保つ ソイルセメントコラム を完成させます。

ケーシングの継施工により、最大深度50m程度まで施工が可能です。

表層・中層・深層混合処理工法の違い(兼松サステック株式会社HP)

まとめ

WILL工法および中層混合処理工法について解説しました。WILL工法とは、バックホウタイプのベースマシンに特殊な撹拌翼を取り付け、原位置土と固化材を強制混合する工法です。

中層混合処理工法は表層混合処理工法と深層混合処理工法の中間に当たり、2m~13m程度の施工深度となっています。

原位置土と固化材を混合するという部分は変わらず、施工深度が変わるというイメージで良いかと思われます。

今回の記事は以上になります。最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました。

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クラムシェルとは?重機の特徴と役割について解説します

クラムシェル(clamshell)はハマグリなどの二枚貝の貝殻を意味し、クラムシェルバケット(clamshell bucket)でつかみ上げ器、すくい上げ器などの意味になります。

クレーンのフック部またはバックホウのバケット部にクラムシェルバケットをつけたものが、一般的にクラムシェル、クラムなどと呼ばれる重機となっています。

引用元:加藤製作所

クラムシェルの特徴と役割

クラムシェルはバックホウなどと同じ掘削機に分類されます。

バックホウは、地面より低い所で広い範囲の掘削に適しているのに対し、クラムシェルは、狭い面積で深く掘削する場合や、高い位置への積込みに適しています。

そのため主な用途として、河床の浚渫や揚土、開削作業などに用いられています。

クラムシェルの種類と用途

クラムシェルには大きく3つのタイプがあり、それぞれ解説していきます。

ケーブル式

このページの最初にのせた画像のタイプがケーブル式となります。ケーブル式は深い場所の揚土が可能で、大型バケットにも対応が容易です。
通常、母機としてクローラクレーンを利用しますが、現場の足場がよい場合はトラッククレーンの利用も可能です。

また、後述のテレスコピック式では、水中での掘削には適さないため、浚渫作業ではケーブル式が用いられます。

油圧式

写真の油圧式のクラムシェルは、スライドアームで伸縮が可能です。より深い掘削の場合は、ケーブルを利用したテレスコピック式のクラムシェルを使用します。

テレスコピック式

引用元:谷口重機工業

テレスコピック・クラムシェルには、油圧シリンダ式とロープ併用式があります。
ロープ併用式は、ロープを利用して、伸縮のスピードアップと高揚程を狙って開発され、テレスコピック型の主方式になっています。

まとめ

今回はクラムシェルについて解説しました。クラムシェルはつかみ上げ、すくい上げの機能を持ち、バックホウではできないような、深い場所での掘削、浚渫作業、開削作業をする際に用いられます。母機のタイプとして、クローラークレーンやトラッククレーン、油圧式、テレスコピック式などがあります。

今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。コメントや質問等あれば、コメント欄やお問い合わせフォームからお送りください。